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あしたばの【効果・効能】強いアクが苦手な方の 栄養摂取方法から食べ方まで。

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あしたばと言えばお酒が好きな方に好評がある野菜ですね。
天ぷらだったり、おひたし、炒め物などなど…料理のバラエティーが沢山ある
野菜の一つです。しかし、あしたばが好きな人でも「アクが強い!」っと思われた方いらっしゃいませんか?
そんなあしたばの「強いアク」を和らげる方法、また強いアクを持っているあしたばの
見分け方を調べてみました。そして、調べていくウチにあしたばの効果、効能が素晴らしいと思いましたので、
効果効能等も記事にしてありますので是非読んでいてください。

あしたばの期待ができる効果、効能はどんなもの?

あしたばは、「明日葉」と書き「収穫した翌日(明日)にはすでに新しい葉が出ている」と言われるほど生命力の強い野菜です。
実際には、翌日に出るということはなく4日間ほどかかりますが、それでも野菜を育てたことがある方でしたら、この生命力の強さがご理解頂けることでしょう。あしたばは日本原産のセリ科の野菜で、伊豆大島のものが有名ですが、その他にも房総半島、三浦半島、紀伊半島など太平洋沿岸の温かい地域で温かい地域に自生する野菜です。セリ科には薬用植物が多くみられますが、あしたばもその一つで古くは江戸時代に「天然痘」の予防に使われていたという記録があり、「不老長寿の妙草」として有名な野菜です。
その為、秦の始皇帝や漢の武帝も、この妙草を求めて日本に使いを出したという記録も残っています。旬は2月~5月と「春」が旬ですが、多年草なので毎年収穫できます。
青汁で有名になった野菜に「ケール」がありますが、あしたばはケールよりもビタミン・カリウム・鉄分・亜鉛・食物繊維において、栄養価が高いです。その為、最近では青汁に使用されることも増えました。
そんなあしたばの栄養価や効能をご紹介いたします。あしたばは、一つ一つの栄養価においては他の野菜に劣る場合もありますが、何よりも優れている点は、豊富な種類の栄養素をバランスよく含んでいるという点です。
代表的な栄養素と効果について具体的にご紹介いたします。<抗酸化作用>
可食部100g(小鉢1杯のおひたし)で、1日の「β-カロテン」摂取量を満たすほど豊富なあしたば。
β-カロテンは、体内でビタミンAに変化します。
ビタミンAは粘膜を正常に保つ働きがあり、免疫力を高めてくれます。<便通改善・整腸作用>
食物繊維をほうれん草やケールの約2倍含むあしたば。
可食部100gで比較すると、レタス1.5個分に相当します。
便通改善や整腸作用のアンゲリカ酸という成分も多く含みます。<美肌効果と動脈硬化予防>
「ビタミンC・E」という強力な抗酸化作用のあるビタミンがあしたば。
ビタミンCは水溶性で、水に溶けやすいにもかかわらず、茹でた後のビタミンC含有量は30mgと温州みかんに匹敵します。
これらはコラーゲンの合成に不可欠な栄養素で、美肌効果があることはもちろんのこと、細胞・皮膚・血管の老化を防ぎます。

あしたばの栄養は葉と茎どちらに多い?

このように、栄養素が豊富でバランスの良いあしたばですが、実はあしたばだけが持つ最大の特徴があります。
それが、ファイトケミカル(ポリフェノール)の1種である「カルコン」と「クマリン」です。
※ファイトケミカルとは・・植物が紫外線や昆虫などの有害な物質から身を守るために作り出す色素・香り・ネバネバ成分のことを言います。あしたばの「茎」を折ると、そこから独特の黄色い汁が出てきます。
ここに含まれるのが「カルコン」とセリ科の植物にはほぼ含まれていて、特にあしたばに多い「クマリン」です。
クマリンは、抗菌作用が認められていてこれだけでも凄い薬効成分なのですが、さらに凄いのが「カルコン」です。
カルコンが植物にこれだけ含まれているのは稀で、まさにあしたばの最大の特徴と言えます。そんな「カルコン」と「クマリン」の効果をご紹介いたします。<抗がん作用・血栓予防・抗菌作用>
胃酸の分泌を抑えて粘膜を保護して免疫力を高めてくれます。
さらに、潰瘍やアレルギーの抑制、発がん物質の抑制作用、血液の粘着や凝固を抑えて決戦を予防する効果も認められました。<蕁麻疹やアレルギー性鼻炎>
カルコンにはさらに強い抑制作用があり、アレルギーを引き起こすヒスタミンの遊離を90%阻害するという結果も出ています。<アルツハイマー型認知症の予防>
クマリンには抗菌作用の他、アルツハイマー型認知症の予防にも効果が期待されています。

あしたばの効果効能を引き出す調理方法は?

栄養価の高いあしたばですが、「苦味」「渋み」「香り」で敬遠される野菜でもあります。
苦味は「油でコーティング」、渋みは「タンパク質」と組み合わせて、香りは「あく抜きとかねて下茹で」をすると、美味しく化けます。また、あしたばはカルシウムを始めとするミネラルも多く含みます。
よく誤解されていることですが、「食べる」ことと「体内に吸収される」こととは別です。カルシウムは特に女性や高齢者に必要な栄養素ですが、単体で摂取しても吸収されずに排出されてしまいます。タンパク質と組み合わせて摂取することで、効率よく体内に吸収されるため、豚肉や鶏肉・豆腐・納豆・魚・卵等と一緒に調理することは、あしたばの栄養素を効率よく吸収するために良い調理方法になります。

あしたばの効果効能を引き下げてしまう調理方法は?

長時間茹でたり、煮込むのはもったいないです。
先に述べた通りビタミンCなど、水溶性の栄養素が豊富なため、茹ですぎると栄養素が逃げてしまいます。

強いアクをもっているあしたばはどのように見分けるの?

あしたばは、古くなるにつれて色があせ、黄色味を帯びます。
また、茎が太く切り口の色が変色している物も、収穫から時間が経っているので鮮度が落ちます。
鮮度が落ちるとアクも強くなるので、緑色が鮮やかで葉につやとハリがあり、濃い緑色をしているものを選びましょう。また、保存方法も重要です。
使い切れなかったあしたばは濡れた新聞紙でくるみ、ビニール袋やポリ袋に入れて、冷蔵庫で保管するようにしましょう。
また、冷蔵庫での保管方法もコツがあります。
それは「立てて保管すること」です。
植物は本来、上へ上へ伸びようとします。寝かせて保管すると上へ伸びようと茎が曲がりますし、それが出来ないことであしたばにストレスがかかり、傷みが早まります。

強いアクをもっているあしたばはどのように調理すればよいの?

あしたばは、先にも触れた通り「苦味」「渋み」「香り」とかなり個性的な野菜です。
アクの強いものは、さらにこの個性が強まります。
元々は先に述べた通り「良薬口に苦し」の代表的な野菜ではありますが、食べやすくないといかに素晴らしい野菜でも続きませんよね。あしたばの「アク抜き」に限って言えば、多めの沸騰したお湯に塩を入れて、茎から茹でます。1分ほど茹でた後、葉を入れたらすぐに引き上げて「水にさらす」のが効果的です。
鮮やかなグリーンになりますので、水気を切ってカットします。
その後、さらにしっかりと水気を絞ればアク抜きはしっかりと出来ます。ですが、栄養素が逃げないように茹ですぎに注意

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